2026-06-21 · は?
無政府資本主義についての議論とその拡張
Xからの移植
Xから移植したやつです。流石に文字数があってこれはポストじゃないなと思った。 以下の文章はCC0 1.0とする。
無政府主義の思想はね、右派の、無政府資本主義みたいのなら理想は嫌いじゃないのだが、結局のところ統治機構無しには無政府すら持続しないというのはあると思う。 国家が成立する前の無政府から人類は国家を作り上げたし、コントロールできない無政府がどういう形であれそれを繰り返さないわけがない。 無政府主義者達はよく競争的防衛機関や私的法秩序を語るが、そこから出た錆でノージックの"支配的な防衛会社"があるわけで、それが上記"どういう形であれ"の格好の一例で、他にもオルソンの定住する盗賊も似て非なる存在としてあるわけだ。 その理論によって、彼らのいうインセンティブの欠如による無政府の維持というのは不完全だと言えるはずだし、国家レベルにスケールした場合に於いては実際にインセンティブの欠如だけで語れないことは資本論と現実の乖離からもわかってたことのはず。それが誤謬なのか詭弁なのかは僕には判断しにくい。 やはり無政府の持続というのはカタルーニャの無政府自治くらいのスケールが限界なのかもしれない。まぁあれは無政府労働組合主義によるものだがこの観点における実態は近い。 さて、否定を語ったからには代替を示さねばね。 やはり、地方分権を中心としたリバタリアニズム世界政府が最良かもしれない。察するとは思うがこれは既存の民主主義では持続困難だ。 ここで情報技術を統合して(機械学習を想定するが、それ以上によいものがあるかもしれない。)統治体制を作るのがいいか。 この前見かけた深層民主主義(@ takos_jpに依る)みたいなアプローチを採用してもいいだろう。この場合、ある程度の政策の柔軟性を確保できるのもメリットだ。皮肉なことにここまで次元を上げると民主主義と君主主義(≠権威主義)の境界は曖昧になる。もちろん、サイファーパンクとして透明性は前提だ。 それがやはり平和的に最大限グローバルな自由を保証する簡素で信頼できるよい手段のひとつではないかとというのを唱える。これは無政府資本主義と理想を近くするものであるとまた勝手に思っている。 それともう一つ展開として、無政府主義が成立しないのは現実においてであり、座標系が固定されないインターネット空間においては暗号技術などを媒介し無政府は達成可能であるし望ましいというクリプトアナキズムを添えておこうとか思った。 最後に、今回は欠点を挙げる形になったが、無政府資本主義の者達を頭ごなしに否定しようというものではない。 繰り返すが彼らの思想と理想と狂気は大好きだ。 それに大規模に実証されたことでない以上、事実は知る由もないだろう。
プラスでkimiとの討論で出たそれに対する疑問点と僕による応えを載せとく。
「深層民主主義」+機械学習の組み合わせは、実際にどう「簡素で信頼できる」統治を生むのか具体性がやや弱い: 恣意的なものを介さないということ。中央銀行よりブロックチェーンを信頼すると考える技術者的感覚から。
民主主義と君主主義の境界が曖昧になる、という指摘は面白いが、そこで何が担保されるのか: 別にその話はおまけ程度のもので意味は特にない。
クリプトアナキズムを「添える」ことと、物理世界の統治をどう整合させるか: インターネットは第二の現実という理論から現実とインターネットを分離して考えていた一面から。これに関してはまだしっかり固まってない。
claude sonnet4.6 mediumとの会話での疑問点と応え
カタルーニャの例は内的な国家の再出現によるものではない: その通りで、そもそも内的な動機で維持されなかったことの例ではなく、個人的にあのくらいの規模感が限界だと思うという感覚についての例示に過ぎないってのと。
claude opus4.8 mediumとのそれ。
世界政府は暴力的(無政府資本主義などの文面に語られるような"暴力的"であって物理的な話ではない)なものでは?: 既存の世界政府という文脈に引っ張られ過ぎてると思う。神の見え ざる手のように、あって当たり前で常に恋意なく働く物という神の創造を機械学習を交えて実現できるのではないかという理想。
↓
機械学習モデルがTrustlessで恣意的ではないという根拠は示されてない: 機械学習モデルが恐意的でないことはスケーリングと再帰的自己改善が解決すると思ってる。
↓
いやスケーリングとRSIは寧ろ恣意性を増幅するんじゃない?isからoughtは出ないだろ: 僕が言いたいのは、限界までスケーリングされたMLモデルたる神の前に我々が目的を与える必要はなくその手段さえ与えれば一般意志のようなものが作用する、即ち創発の上位互換みたいなものがヒュームの法則を擬似的に凌駕するという主張を根底に持つ。 創発論とは違ってもう少し漸進的な変化だとは思うが。
↓
それは「意識たちの集計は権威を持つ」という恣意性を抽象化して密輸してないか?: うう…負けました。 でもそれを言い出したら既存の思想に正当化できるものなんてひとつも無くないか?
↓
trustlessな政治による非恣意的な政治を言い出したのは君なんだから今更それはダサい。: ピチューン(僕の思想が不完全であることが証明された音)
やっぱOpus、君は頭良い。間違いない。 結果的には一般意志が正当であるという民主主義と同じ単一障害点に繋がるんだな。 でもまあそれをより高解像度に具現化できてるというだけの価値はあると勝手に思わせてもらうよ。この思想も理想論過ぎたね。今よりもマシしになるというだけの妥協か。これはいつだかに論じた能動的ニヒリズムに基づき意志がないと動作がないと言ったのも連想されるよ。 ありがとう。
"その拡張"が重くなりすぎた気がする。 あと汎ゆる思想は不完全だからこの思想も不完全だからと言って捨てたわけじゃないからな!(負け惜しみ)
無政府資本主義についての議論とその拡張 by soichi is marked CC0 1.0. To view a copy of this mark, visit https://creativecommons.org/publicdomain/zero/1.0/